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専門士と高度専門士の違いとメリット

DATE:2017年2月16日

短期大学を卒業した人は「短期大学士」、大学を卒業した人は「学士」といった学位を取得できます。

現在の日本の学校教育法に基づく学位には「博士」「修士」「学士」「短期大学士」の4種類があります。
さらに「法務博士(専門職)」などの「専門職学位」もあります。

もちろん専修学校、専門学校を卒業した人にも取得できる称号が用意されています。その取得した称号によって、あなたの将来も少し変わってくるかもしれないので、詳しくご説明します。

専修学校(専門学校)を卒業で与えられる称号

専修学校(専門学校)のカリキュラムの目的は、「職業や実生活に必要な知識や能力の修得、または教育の向上を図る」ことです。

専修学校で調理師や美容師、看護師などの専門分野の知識や技能を修得し、専修学校の専門課程を修了(卒業)した人には「専門士」、あるいは「高度専門士」の称号が与えられます。
高等専門学校を卒業した人には「準学士」の称号が与えられます。

正確に言えば「専門士」「高度専門士」「準学士」は、法令上は「称号」であり「学位」ではありません。

学位は国際的に通用しますが、称号は通用しません。
国内では気にすることはあまりありませんが、海外へ留学する時は学位のみが通用します。

しかし、高等専門学校で授与される「準学士」の称号と、短大で授与される「短期大学士」の学位は、教育課程上の同じとされていますので、専修学校(専門学校)を卒業した後に大学や大学院に編入することもできるのです。

これら「専門士」や「高度専門士」の称号は進学だけではなく、就職でも重視されるので、自分が選んだ専門学校を卒業したらどの称号をもらえるのかは知っておいたほうが良いでしょう。

専門士を取得する条件とメリット

一定の要件を満たす専修学校の専門課程を修了した人に与えられる称号が「専門士」です。教育課程としては短期大学・高等専門学校とほぼ同等です。

「専門士」を取得すると、大学3年次(もしくは2年次)への編入が可能となります。

専門学校で特定分野の知識を身につけ、さらに高度な知識や技術を修得したい人は大学に編入することも視野に入れるとよいでしょう。

【高校】→【専門学校】→【大学】 (3年次へ編入、あるいは2年次になるケースもあります)

「専門士」の称号を取得するためには、以下の要件を満たしている学校(学科ごとに指定)を卒業しなければなりません。

  1. 修業年限2年以上であること
  2. 総授業時数が1,700時間以上であること
  3. 試験等により成績評価を行い、その評価に基づいて課程修了の認定を行っていること

専門士の称号が付与される学校のリスト

認定学科や詳細については、直接各学校に問い合わせて最新の情報を入手しましょう。

高度専門士を取得できる条件とメリット

文部科学省が定める基準をクリアした4年制以上の専修学校(専門学校)を卒業した人には「高度専門士」の称号が与えられます。

高度な知識や技能を持っており、4制大学を卒業した人と同等の学力がある人材であると認められた称号です。

社会で生かせる技術を学ぶことを目標とする専修学校(専門学校)の中でも、実社会のレベルに対応できるよう、3年以上の教育課程を組む学校が増えてきました。
もちろん、こうした教育を受けた人材は社会でも重用され、その評価も確かなものとなっています。

このような社会背景を受けて、専門学校で4年間の教育課程を経た人材を対象に「高度専門士」という称号が誕生することになったのです。

メリット1 就職活動時に有利

高度専門士を取得するメリットは、まず就職活動時に有利になるということです。

4年間にわたって専門技能を修得してきた実力は、大学を卒業した場合と同様の証明となり、きちんと評価されるはずです。

就職後の待遇面でも高度専門士は、大卒の学士とほぼ同等とみなされます。
最近では、大卒・短大卒者と同等の給与体系を採用している民間企業も増えています。公務員に採用された場合は(4年制)大学卒業者と同等の給料となります。

メリット2 大学院へ進学

メリットはもうひとつあります。大学院への進学です。

これまで大学院への進学は、専修学校卒業後すぐにはできませんでした。しかし今では、専修学校(専門学校)を卒業して高度専門士の称号を取得することで、直接大学院へ進学することが可能になりました。

高度専門士の称号を取得するためには、以下の用件を満たす学校(学科ごとに指定)を卒業しなければなりません。
卒業すると、文部科学大臣告示により「高度専門士」の称号が付与されます。

  1. 修業年限4年以上であること
  2. 課程の修了に必要な総授業時数が3,400時間以上であること
  3. 修業年限の期間を通じた体系的な教育課程の編成がされていること
  4. 試験等により成績評価を行い、その評価に基づいて課程修了の認定を行っていること

高度専門士の称号を付与できる専修学校専門課程

修了者に大学院入学資格が認められる専修学校専門課程の一覧

認定学科や詳細については、直接各学校に問い合わせて最新の情報を入手しましょう。

専門士・高度専門のポイントまとめ

  • 専門士・高度専門士は称号であって、学位ではない。
  • 専門士・高度専門士の称号を得るには、一定の基準をクリアした専修(専門)学校を卒業する。
  • 専門士は4年制大学への編入が可能
  • 高度専門士は直接大学院への編入が可能
  • 高度専門士は公務員に採用された場合は大卒と同等の給料となる。

専門学校を卒業した後の進学を考えている方には専門士、高度専門士は重要なポイントとなるでしょう。