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認可専門学校と無認可校8つの違い、選ぶポイント

DATE:2017年2月27日

専門学校の中には都道府県から認可されていない無認可専門学校があります。
正確に言えば、認定されていないので専門学校ではなく教育施設となります。

代表的な無認可専門学校としては、バンタンデザイン研究所、東京アナウンスアカデミー、代々木アニメーション学院、エコール辻などがあります。
辻調理師専門学校は認可校ですが、エコール辻は無認可校です。

認可校と無認可校では、優遇や卒業後の進路も大きく違ってきます。
認可校と無認可校の違いやメリットを知って、専門学校を選ぶ必要があります。

そもそも認可校と無認可校って何?

認可校とは、国(都道府県庁)から「専門学校」としての認可された学校のことです。無認可校は国から認可されていない学校です。

専門学校として認可されるには幾つかの条件があります。

  • 高度な授業ができる機器や道具が設備されているか
  • 講師の数が揃っているか
  • 年間の授業時間は800時間以上

など、明確な基準が設けられており、これらの基準をクリアした学校のみが「専門学校」の名称を付けることができます。無認可校は「専門学校」の名称を付けることができません。

それでは無認可校は設備が悪く、講師も少ない低レベルの授業となっているかと言うとそうではありません。

国の基準に縛られることで「柔軟なカリキュラムができない」、「トレンドから遅れたカリキュラムになってしまう」などの理由から、あえて無認可で運営する学校も少なくありません。

認可校と無認可校 8つの違い

認可校と無認可校の大きな違いは、あなたが受けられる特典や優遇です。
認可校には無認可校には無い特典、優遇が多くあるので、メリット・デメリットを知って専門学校を選ぶ必要があります。

1.学割

認可校
電車やバス、航空券で学割が使える。
無認可校
学割は使えません。映画や美術館、博物館などの学割も使えません。

2.授業内容

認可校
授業時間や設備、生徒数に対しての講師数などの規定があり、一定レベル以上の講座を受けられます。
無認可校
設備や講師の人数、授業時間などに規定はなく、学校次第となります。
無認可校は設備の規定が無いため、どのような機器や道具が設備されているのか、業界ではよく使われている機材が設備されているかなどはしっかりと確認しておきましょう。

3.資格の取得

認定校
卒業と同時に取得できる国家資格があります(調理師、保育士など)
また、国家資格を受験できる資格や、試験の一部が免除されるといった資格を取得する際の特典や優遇があります。
無認可校
国家資格の優遇は一切ありません。学校側のサポートのみとなります。

4.最終学歴

認可校
専門学校卒となります。
学歴として認められており、履歴書にも記入できます。
2年制の場合は「専門士」の称号が得られます。
無認可校
専門学校卒とはなりません。
学歴とは認められないため、履歴書上では学歴とはなりませんが、記入しても問題はありません。
最終学歴が高卒となるため給与は高卒と同等になる場合もあります。

5.就職の支援

認可校
手厚い支援とサポート。
無料職業紹介所として厚生労働大臣より認められているので、企業と学生との仲介ができます。また、ハローワークなどの国の就活サービスと連携して就職の支援ができます。
無認可校
企業と学生とを仲介できません。
ただし有料職業紹介所として認可されている学校は企業と学生との仲介ができ、就活の支援も手厚くなります。
近年は無認可校も就職のサポートが手厚く、有名校となれば企業からの求人数も多くなります。

6.奨学金・控除

認可校
日本学生支援機構の奨学金を受けられます。アルバイトしながら専門学校に通う方では「勤労学生控除」の対象となる場合があります。
無認可校
受けられませんが、独自の奨学金がある学校もあります。

7.大学への編入

認可校
条件を満たしていれば編入できます。
無認可
編入できません。

8.専門学校が閉校

認可校
突然の閉校はなく卒業まで運営されます。または他校へ編入されます。
無認可校
突然の閉校もあります。納めた学費は戻らず、他校への編入もできません。

少子化により専門学校の閉鎖、規模の縮小が進んでいます。特に競争力のない無認可校は厳しい時代です。代々木アニメーション学院(無認可)といった有名校でも2006年に民事再生法を申請しています。

一方、認可校は学校法人と認められているため、助成金や税制面で優遇されており、閉校するケースはあまりありません。

8つの違い一覧表

認可校 無認可
学割 利用できる 利用できない
授業内容 規定がある 規定が無い
資格の取得 優遇・特典あり 優遇・特典は無し
最終学歴 学歴として認められる 学歴として認められない
就職支援 手厚い支援 学校によって支援できない
奨学金・控除 対象となる 対象とならない
大学への編入 可能 できない
学校が閉鎖 行政が介入して救済 何も保証はない

無認可の専門学校を選ぶ3つのポイント

無認可校を選ぶポイントはカリキュラム授業料授業期間の3つです。

カリキュラム

認可校はカリキュラムを大幅に変えることができませんが、無認可校はカリキュラムの内容を変えることができます。

ファッションや美容、デザイン、ITといったトレンドの移り変わりが早い業界の専門学校では、無認可校の方がトレンドに合わせた授業をおこなうことができます。

講師についても無認可校の方は自由に替えることができるので、古い知識の講師が教えていることもほとんどありません。

ファッションや美容、デザインなどの専門学校を検討する場合は、カリキュラムの内容や、講師がとても重要になります。

授業料

無認可校の方が授業料は安い傾向にあります。ただし、教材費などを入れると高くなる場合もあるので気を付けてください。

授業料とは別にかかる費用を質問して、授業料としての総額を調べておきましょう。

授業時間・期間

認可校は総授業時間が決められていますが、無認可校は授業時間が決められていないため、3ヶ月や半年などのコースがあります。
短期間で基本的なことが習得できる職業であれば、時間や授業料の無駄がありません。

無認可校の魅力は、トレンドに合わせた柔軟なカリキュラムを短期間で学習できるのが魅力となります。

認可校と無認可校を見分けるポイント

認可校と無認可校を見分けるポイントが分かれば、簡単に見分けることができます。

認可校の特徴

昭和51年の学校教育法により、都道府県より認可された学校だけが「専門学校」と付けることが許されました。

そのため学校名が「○○専門学校」の場合は認可校の可能性が高くなります。
ホームページやパンフレットに「学校法人」と書かれていれば間違いないでしょう。

ただし、認可校でも学校名に「専門学校」が使われていない専門学校もあるので、その場合は「学校法人」が記載されているかで確認してください。

また、「○○グループ」の場合は、認可校と無認可校の両方を運営している場合もあるため、間違えないように気を付けましょう。

無認可校の特徴

無認可校の場合は「○○アカデミー」「○○学院」「○○専門の学校」「○○学園」などの学校名が多く、学校法人の記載が無ければ無認可校です。

認可校、無認可校、どちらもメリット、デメリットがあるので、自分が習いたい授業内容や、講師で選んだり、資格が取得できるために選んだり、目的に合わせて専門学校を選んでください。

雰囲気やブランド名などでは、決して選ばないようにしましょう。
専門学校を詳しく選んだか、適当に選んだかで大きく将来も変わりますし、学校選びを失敗すると本当に後悔します。