海外ウエディング
今では一般的な海外ウエディングの始まりは1970年代に入ってからです。
主にグアム、ハワイなどのリゾート地に婚礼施設がオープンし、挙式と新婚旅行を兼ねた海外ウエディングは人気のウエディングサービスとして定着しています。
海外ウエディングの始まり
1964年に海外渡航の規制が一部緩和され、1966年には大幅に規制が緩和し、富裕層を中心に海外旅行者が増えていきます。
国内のウエディング事業者で、いち早く海外ウエディング事業に着手したのが「ワタベウエディング」でした。1973年ハワイにホノルル店をオープン。初年度に目標であった1,000組の挙式を手掛けます。
1970年~80年代は神社での神前式による婚礼から、ホテル、結婚式場でのキリスト教式の婚礼へと移り変わっている時代で、海外でのウエディングはまだ一般的ではありませんでした。
海外のウエディングに注目していたのは、派手な結婚式を嫌がるカップルや、親族だけでの結婚式や、ふたりだけの結婚式をおこなうカップルが中心でした。
海外ウエディングの流行
80年代後半~90年代前半のバブル期には、海外へ旅行する人口が一気に増え、国内のブライダル市場ではお金を掛けて派手な結婚式をおこなう「派手婚」がブームとなります。
ホテル、結婚式場では婚礼の予約が取れないほどの人気で、軽井沢ではリゾートウエディングがブームとなっていました。
バブル崩壊後、結婚式にお金をかけない「地味婚」がブームとなり、ホテル、結婚式場、リゾート地でのウエディング人気は一気に下降します。
90年代に入ってから徐々に増えていた海外ウエディングは、結婚式と新婚旅行を兼ねたお得な結婚式として注目されます。
旅行業者と提携してお得な海外挙式プランを提供することで、リゾートウエディングは国内ではなく、海外でおこなうカップルが増えて一大ブームとなりました。
ハワイやグアムなどを中心に、日本のブライダル企業が婚礼施設を建設し、日本人好みのウエディングを提案したことも人気を後押ししました。
海外ウエディングの過渡期
90年代半ばから人気となった海外ウエディングですが、2001年にアメリカ同時多発テロ事件が勃発し、海外ウエディングのキャンセルが相次ぎ、需要は減少していきます。
ハワイ、グアムでの海外リゾートウエディングを考えていたカップルは、再び国内のリゾートウエディングに注目します。
ハワイ・グアムの立地に似た沖縄での結婚式が人気となり、続いて北海道、那須、軽井沢、箱根などのリゾート地でも結婚式が増え、再び国内でのリゾートウエディングがブームとなります。
海外ウエディングの回復
2003年頃からテロの恐怖は徐々に収まり、海外へ旅行者も増えていき、2004年頃には海外ウエディングの需要も回復します。
現在では海外ウエディングの需要は伸び続けており、親戚や友人なども参加しての小規模な挙式も増えています。
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